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ゲレンデ接骨院 取材レポート

高井富士ゲレンデ接骨院 西野 智史 先生

2015年3月6日 X-JAM 高井富士スキー場にて

机上の林檎はスキー場スタッフさん
からの差し入れ
ゲレンデ接骨院の勤務も、もうすぐ終了しますね。今の気持ちを聞かせて下さい。
正直、来たばかりの時はすごく不安でした。実は私は昨年 3月の卒業なので、柔整の免許を取って半年ぐらいで、いきなり骨折とかの臨床の場に来たんです。最初はものすごく緊張しましたけど、今はすごくいい経験をさせていただいていると思います。
1人目の患者さんはどんな症例だったか覚えていますか?
はい、最初に診た患者さんは、コーレス骨折の方で、整復はしなかったんですけど、それだけでもドキドキしてました。これまで、そういった患者さんを診たことはなかったですし、あっても肩脱臼や肘の脱臼ぐらいでした。
それからは、毎日の様に患者さんが来られましたので、段々慣れて来ましたが。

結局、学校とか教科書で学んだことは、基本であるけども、教科書どおりには必ずしもいかないし、現場で経験するのが一番だなと実感しましたね。

なるほど。印象深い症例はありましたか?
そうですね、スノーボードで転んだ際に、膝をついて転倒して、普通だったら後十字靭帯が切れるはずなのに、前十字靭帯が切れるというまたレアケースもありました。反対側が切れる事もあるということにも驚きました。
もちろん看板を見て来る
患者さんも多い
ドクターヘリが飛んだ時もあったんですよね?
はい、その時も実際にその現場にいました。初心者が滑ってきて止まれなくなってしまい、それを下にいた友達が受け止めてあげようとして、その人の身体ではなくボードのエッジを抑えてしまったんですね。指の上をものすごい勢いでボードのエッジが走った感じです。刃物でスパっと切ったのと同じですね。指が切断されて、出血の量も物凄かったです。本当にビックリしましたね。
すぐにパトロール隊長がドクターヘリに連絡を入れて、10分後くらいにはヘリが到着していました。
こんな風に切断された後はどういう応急処置をするのか、柔整師が手を出せないまた別の専門にはなりますが、すごく良い経験になりました。やはりこういう現場ならではですよね。
患者さんにとっては大変お気の毒ですけど。
これだけの材料でも
3週間位で無くなる
パトロール隊員との連携は必須の様ですね。何か特に心がけていることはありますか?

あまりでしゃばらず、柔整の範囲外のものは手を出さないほうが良いということですね。逆に柔整の範囲であれば、しっかり任せてもらう。そもそも専門が違いますからね。

患者さんの事を想うと、つい手を出したくなりますが、範囲外の事をしたらリスクを負うことにもなりますから。
隊長からも、これだけはしっかり線を引くように指導されています。
なるほど、線引きが大事なんですね。最後に、ジャパン柔道整復師会の柔整師の先生方に向けて一言お願いします。
あくまでこれは個人の意見として聞いていただければと思いまが、、、絶対一回は来たほうが良いと思います。
来ないと分からない経験がいっぱいあります。例えば、捻挫なのか骨折なのか、靭帯切れているのか骨折なのか、実際に観察しないと自分の経験にはならないです。
たしかに、歴代の来ている先生達も、ここで自信をつけて春に開業する先生や整形外科に就職する先生もいたし、教員になる先生もいましたよね。
はい。
私も今回この経験が出来て、まさに治療家としてのターニングポイントになりました。出来れば来年も経験したいです。治療家としての経験値と腕を人一倍上げていきたいですね。